可愛いの色。トキメキの色。 そして360°+1 - 2話から得た感情
夢の国。
ワンダーランド。
どんな形にもなれるしどんな形も作られる。
可愛いの溢れるワンダーランド。
中須かすみの目指している世界。
その創造は容易じゃなかった。
でも考えてみればそれは簡単だったことだとかすみん自身が気付けた。
そんな回のように感じました。
*「可愛い」の色・トキメキの色*
歩夢と侑と邂逅を果たしたかすみが、スクールアイドルにときめいた侑に自分のスクールアイドル像をぶつけた。
侑は、かすみの自己紹介で新たなときめきに出会った。
それは「"かすみ"の可愛い」
でもその瞬間、いまいちピンと来てなかった歩夢。
かすみに倣って可愛い自己紹介をしようとしたがうまくいかない。
可愛いが分からなくなったのも、自分の描いてた自分らしさが分からなくなったからなのかもしれないし、新しいトキメキに惹かれた侑の心をまた掴み返したいけど、どうすればいいのか迷いが生じた。とも考えられる。
そこから練習をしていく中で、風のささやきかのように果林先輩が告げた
それはあなたの言葉?もっと伝える相手のことを意識した方がいいんじゃない?
それが歩夢の気付きのきっかけ。
歩夢は"私を応援してくれるあなた"...高咲侑のこと。
届けたいのはあなたの為。
ちゃんとファンのことを思い浮かべて
かすみの何気ない一言も、そこに結びついた何かがあったのかもしれない。
だからこそ侑がときめいたのは「"歩夢"の可愛い」
そして原点のトキメキは「せつ菜のカッコいい」
この時点で
・せつ菜のカッコいいの色
・歩夢の可愛いの色
・かすみの可愛いの色
が存在する。
おそらく侑が全てに感じたトキメキは、同じものではない…と考える。
侑が感じる「トキメキ」という言葉の意味を考えるところに遡ってしまうが、彼女の発する「トキメキ」の瞬間は、おそらく初めて出会った瞬間であり心奪われた瞬間。
初めてスクールアイドルに出会った時のトキメキ。
初めて「可愛い」に出会ったトキメキ。
けど、「可愛い」にもいろんな色がある。
侑がときめいたのは「今までに無い色の可愛い」であり、かすみの中ではかすみの色の可愛いはあったが、唯一の色だったとも思える。
それが自分にとって一番。絶対のもの。でも、そこで「可愛いの色」の発見を促したのが他でもない、高咲侑なのかもしれない。
*360°+1*
せつ菜とかすみの食い違いは「カッコいい」と「可愛い」という人を引き寄せる見せ方の違い。
かすみはせつ菜に分かってもらいたかったし、せつ菜もかすみに分かってもらいたかったのだろう。
お互いに持つスクールアイドル像があって、それが自分にとっての1番。
おそらく、自分の色を混ぜて一つの色にしようとしてた。一つの色になれば自分の色の存在感が薄れてしまうのが嫌だから食い違いが生じたのではないだろうか。
世界で1番のワンダーランドと大好きな気持ち。
歩んでいく道が違うから生じるズレ。
そもそも、個性が強くてそれぞれに違うイメージがある人間が一つのグループとして活動していくのだから意見の食い違いはあって当然とも言えること。
それで衝突が無かったら誰かが我慢をしていたり言いたいことも言えない状況のはず。
だから、せつ菜とかすみの衝突は、お互いの意見を尊重し合えるグループ作りをする上で通らなければいけない道だったと思った。
同じことしてる…?
かすみはそれに気が付いた。
ここがおそらくかすみの中での180°に位置する心情ではないだろうか。
ハッとした表情。気づけなかったものや見えなかったものが見えた瞬間。
そこから見つけた「可愛いの色」
「かすみだけの色ではなく"かすみにしかない色"」
侑が、かすみの「可愛い」を評価したこと。
歩夢が、かすみにはない「可愛い」を提示したこと。
ぶつかって、迷って、気が付いて。
そして原点に返ったからこそ巡り巡った360°
自分なりの1番をそれぞれ叶えるやり方ってきっとあると思う。
ーーー探してみようよ。その方が楽しくない?
この言葉を侑が放った瞬間、私の脳内ではラブライブ!サンシャイン!!1期4話の高海千歌の言葉が脳裏をよぎった。
できるかどうかじゃない。やりたいかどうかだよ!
侑はおそらく、何色にでもなれるからこそ誰にでも寄り添える。
サポートと自ら公言するからこそ、足りないものや必要なものを見抜き、教えられる。
侑は、本来持ち合わせているそれぞれの色に、より輝きや煌めきを増す特別な色を加えられる力を持っているのではないだろうか。
一つに合わせるのではなく、自分らしさを合わせるやり方もあるんじゃないか。
それこそが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の在り方そのもの。1×9のラブライブ!を作る為の大きな前進。
侑の言葉で、新たなワンダーランドの求める道が生まれ、360°から新たな1°が生まれたのではないだろうか。
*3話の展望について*
好きを表現するためにスクールアイドルを始めたというかすみの台詞は、まさに「大好きに溢れる世界」を体現したいせつ菜の野望の大きなピースであるはず。
分かり合えるはずの言葉だけどなぜ分かり合えていない。
お互いの気持ちのぶつけ合いが中途半端だからだろうか。
「こうありたい」「こんなの違う」
プラスにプラスを重ねるのではなく、マイナスを発生させてプラスを生もうとしているところからズレは生じたのかもしれない。
おそらくこの時、せつ菜何かに気づいたのだろう。
せつ菜の野望は「大好きに溢れる世界」
そして「大好きを否定しないこと」
好きが溢れ出すと暴走してしまうとせつ菜自身分かっているとすれば、今のせつ菜はある意味での暴走状態なのかもしれない。
かすみもそうだったのだろうか。
でもかすみとせつ菜にとって現時点で違うのは「ブレーキとなる存在」の有無。
歩夢と侑という存在がかすみにとってのブレーキ。
しかしせつ菜にとってブレーキとなる存在が周りに誰もいない。けど、初めは1人だったせつ菜は自分自身の心に突然のブレーキをかけた。だからこそ、かすみの言葉から垣間見えた表情なのかもしれない。
なんで私のこと分かってくれないんだろう?
言葉にして初めて分かり合える
ーーーMELODY/優木せつ菜(CV:楠木ともり)
metromorningway.hatenablog.com
過去にせつ菜に関するブログを書いたのだが、その中で私は先に述べたMELODYのワンフレーズは同好会にもあてはまると考える。なかなか意見を話せなかった人もいたし、自分の大好きに走りすぎていたのではないか…とも捉えられる。
でも、それは2話のかすみにだって言えることではないだろうか。それに気付けたからこそ+1°に踏み出せた。
せつ菜は同好会メンバーとどう歩み寄るのか。
侑はせつ菜にどう声をかけるのか。
アニメのシナリオだからスクスタとは別と考えてはいますが、やはり頭によぎってしまうものはある。
そしてなぜ果林先輩はせつ菜の存在を見抜いたのか。
キーパーソンは果林なのか。他の誰なのか。
ラスボス的ポジションだと思ってたせつ菜を3話で切ってくることが驚きだが…
早いんだよ!!(CVカンニング竹山)
1話のように突然の歩夢ソロで不意打ち背後からゼロ距離射撃を喰らうよりも、ある程度の構えができるだけまだありがたい。
何を考えても、結局来たものを受け止めるしかない。
おまけ:俺的2話爆死ポイント
俺 の 幼 馴 染 が こ ん な に 可 愛 い わ け が な い
②スーツ虹ヶ咲
めちゃくちゃカッコいい。
可愛い子はカッコいいギャップに見惚れる。
カッコいい子はとことんカッコいいに磨きがかかる。
でもこの組み合わせである理由。表情の違い。視線の先。
統一感がある衣装でもモノクロでネクタイだけが違う色。
これから色を纏っていくのか。それぞれの表情と視線が違う理由は何なのか。
③せつ菜の服装
・・・ってことで良いんですかね???
*クロージング*
かすみんが求めていたワンダーランドは、自分が一番…可愛いに溢れたワンダーランド。
でも、せつ菜との衝突。侑の言葉。歩夢の言葉。
360°+1°の先に生まれたのが「カッコいいも可愛いも溢れるワンダーランド」
かすみんがこの2話で気付けた+1°
新しいワンダーランドの開拓。
Cutest...最上級の笑顔と可愛さ。世界で1番のワンダーランドであり1番の可愛さは、何と比較することのない、かすみんの中での1番。唯一無二。だからこそのCutestなのではないかと思いました。
ああきらり輝く未来にきゅんとしたなあ
大切な場所 なんだかんだね
いろんな衝突や迷いがあった先に辿り着いた「かすみんの目指すワンダーランド」
そして同好会という場所の大切さ。
辿り着くその場所はきっと同じ場所。
いろんなものに気付き前に進むことができた。それが2話だと僕は感じました。
余談ですが、今回の虹ヶ咲アニメが「不思議の国のアリス」をモチーフとする描写が多々みられるという情報を得たのですが、あの作品の続編が「鏡の国のアリス」らしいですね。
そんなこれからの物語の展開なんか頭の片隅に置いて楽しもうかなって思います。
いろんな感情に押しつぶされて、覚えてるかは自信がないですけど。笑
この2話で、今まで以上にかすみんのことを知りたくなり、さらにかすみんを好きになれた。
虹ヶ咲らしい、1話とはまた違った色のストーリーを楽しめました。