V.I.P - 3話から得た感情
これら2つの作品においても「3話」という重要なポイント。
始まりの時。始まりの歌。
この虹ヶ咲にもその始まりの風は流れていたように感じましたが、これまでにない”ラブライブ!"が存在しているのが虹ヶ咲なんだと気付く回のように思いました。
正直今回は考えることばかり…思うことばかりを抱え込みすぎて、うまく言葉にできているか自信がありません。多分100%を出し切れてないと思います。
でも、僕が心から応援している優木せつ菜ちゃんにとって大切な回だからこそ、3話と向き合い、自分の答えや考えを出してみました。
metromorningway.hatenablog.com
以降の文で過去記事の内容を引っ張り出してきますが、その過去記事がこちらです。
一度サッと読んだうえでこの先をお読みいただけたら幸いです。
*大好きの齟齬*
大好きな気持ちを叫びたかった私が、ほかの人の大好きを傷つけた
私の大好きが、誰かの大好きを否定していた。それは結局ただのわがままでしかなく、私の大好きはファンどころか仲間にも届いていなかった。
他人の大好きを否定してしまった。分かってあげられなかった。
だから自分は同好会に必要のない存在と自分を責め続けた。
大好きの意味が、分からなくなっていたのかもしれない。
せつ菜は誰かに気持ちを寄り添うことができる。だから他人の大好きを否定しない。誰かの大好きを尊重することを大切にしている。
璃奈ちゃんに対して、はんぺんの気持ちを伝えてあげたことや名前を聞いたことも、気持ちに寄り添えらるせつ菜の姿があるからなのかもしれない。
自分の大好きという気持ちをスクールアイドルにぶつけていたけど、彼女はおそらく最初はスクールアイドルが好きという気持ちからラブライブ!で勝つことの気持ちが上乗せされてしまったんじゃないか。
期待されることは嫌いじゃない
おそらく、同好会の活動を続けていくうちに、徐々に自分のスクールアイドルとしてのスキルを上げていったから、ラブライブ!を目指そうとした。
そこからズレが生じ、自分の大好きという気持ちはラブライブ!出場という「目標」に掻き消されてしまった。だから自分の大好きという気持ちが届いていなかったと思ったのかもしれない。
もしせつ菜のスクールアイドルの出会いのきっかけがラブライブ!だったら。
彼女が一人で始めたスクールアイドル活動の原点は何なのか。
※ここからは勝手なこじ付け論です。
ラブライブ!で優勝したことのある「µ's」
彼女たちのラブライブ!決勝が行われた場所は「晴海客船ターミナル」
虹ヶ咲の学校から距離にして5km以下。
せつ菜の家の場所次第ではタイミング良く会場をすれ違った可能性もある。
もし、そこでスクールアイドルの輝きに出会っていたら…
せつ菜に宿ったトキメキの原点がそこにあったなら…
スクールアイドルの原点がラブライブ!だったら…
夢が大きくなるほど(試されるだろう)
胸の熱さで乗り切れ(僕の温度は)
熱いから(熱すぎて)止まらない
無謀な賭け?勝ちにいこう!
ーーー僕らは今のなかで/µ's
さて勝手な妄想はここまで。
自分たちの大好きを見せること以上にオーディエンスからの支持を得ること。ラブライブ!が主軸となった歯車が狂い、衝突があった同好会の中でも、せつ菜がいなくなることに全員が否定をした。
果林が部員の人数。生徒会の承諾。同好会を結成する上では何も問題ないことを当たり前かのように発言していたが、目的はそこにある違和感を見つけるための働きだったのではないかとも考えた。
2話で歩夢に的確なアドバイスができる果林が今同好会の現状を現時点で部外者であるにも関わらず察知し必要なピースをいるはずなのにそこで
それだけせつ菜の大好きという気持ち。スクールアイドルをやりたいという気持ちはメンバーがよく理解しているはず。
かすみが言っていた
前の繰り返しになるのは嫌だけど、きっとそうじゃないやり方もあるはず
それを見つけるにはかすみんと全然違うせつ菜先輩がいないとダメなんじゃないか
おそらく一番侑の言いたいこと。
今の同好会のあるべき姿を理解していたのはかすみだったのではないかと。
彼女たちが目指すもの。それぞれの想いや色が混ざらず一つ一つの色が重なっているのが”虹"ヶ咲学園スクールアイドル同好会としての姿。
違うやり方。新しい同好会の始まり。でもそれにはせつ菜が必要。
その気持ちを同好会のメンバーは持っていたのに、それに気付けなかったのがせつ菜。
思いやりや優しさに気付けても大事なところで気付けない。
自分のことになると周りが見えなくなるが故のこと。
せつ菜は誰かの大好きの気持ちが分かっていても、自分のことが分からない不器用な女の子なのかもしれない。
ラブライブ!を目指すことと同好会で在り続けることのズレを解消する存在は、やはり何色にでもなれる高咲侑だったのかもしれない。
*ラブライブ!の意味。同好会の意味*
だったら…だったらラブライブ!なんて出なくて良い!!
高咲侑の台詞はこれまでのラブライブ!の概念を大きく変える革命ともいえよう言葉。
優木せつ菜が目指していたのはスクールアイドル活動を通して出場するラブライブ!
でもそれに「出なくていい」と言えたのは何故か。
侑がせつ菜に求めていたものは何か。
勝利に必要なのはメンバーが一つの色に纏まること
せつ菜は「ラブライブ!」を求めていた。
でも侑が見たかったのは「大好き」のステージ。
欲しかったのは「せつ菜の幸せ」。
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これまで侑はいろんなスクールアイドルのいろんな色を見てきた。
トキメキを感じてきたのがそこだからこそ、目指さなくてもいい。それがせつ菜らしさを発揮できる最高の場所なんじゃないかと。
だから、侑はせつ菜に「幻滅なんてしてない。”スクールアイドル”として同好会に戻ってきてほしい」と言えたのかもしれない。
侑の大好きに火をつけたのは、紛れもなくせつ菜。
せつ菜の大好きの気持ちが誰かの大好きに繋がった。
だから初めて侑とせつ菜が邂逅したときの侑の「大好き」という言葉にハッとしたのかもしれない。
自分は自分の好きで誰かのことを傷つけたことばかりを考えてしまい、いい方向に考えることができなかった。
せつ菜はせつ菜の大好きを貫いてもいい。
せつ菜にとって一番のわがままは大好きを貫くこと。
それを受け入れた侑。
2話でも感じたものだけど、高咲侑の姿はどこか高海千歌を彷彿させる何かを感じ、今回は1期5話を連想した。
取り柄とリアルの対立による自分を塞ぎ込んだ先に差し込んだ光。
侑はせつ菜の大好きに惹かれたからスクールアイドルに出会えた。自分の大好きに感銘を受けた人の言葉が放つ力に圧倒された。
7236。第2回以降のラブライブ!のエントリー数をラブライブ!サンシャイン!!で明言していた黒澤ダイヤ。
もしかしたそれ以上の数のスクールアイドルが存在するのかもしれない。そんな未知数のなかで、ラブライブ!にエントリーしてなくともスクールアイドル活動をしている人たちがいる。
それを教えてくれたのが虹ヶ咲学園スクールアイドル"同好会"
目指すものが無くてもいい。”同好会"だからこそ「同じ好きを集いし会」
僕はスクスタで目指すのはµ's・Aqoursと出場するスクールアイドルフェスティバルだとしたら、もしかしたらアニメではラブライブ!を目指すのか。なんて予想をアニメ放送前に立てていた。
しかし、ラブライブ!なんか出なくていいという発言こそが虹ヶ咲のこれまでのラブライブ!の常識をある意味でのぶち壊しで新しい進め方を提示してきたかのように思えた。所謂「固定概念」を捨てるべきというある意味での警告かもしれない。
賛否両論あるかもしれないが、僕はラブライブ!が大好き。それは9人のラブライブ!が大好きというわけじゃない。だから9人じゃないラブライブ!はラブライブ!じゃないなんて思ったことは一度もない。
思えばこれまで見てきた物語は「全国優勝」という頂上「だけ」
駅伝で言うところの青山学院大学陸上競技部の部結成から練習まで。
そして箱根駅伝優勝を見ている感覚なのかもしれない。
「ラブライブ!」だけがスクールアイドルじゃない。箱根駅伝だけが陸上人生じゃない。それぞれ個の種目で楽しんだ上で一つのチームとしている姿もあるんじゃないか。
自分たちの知らない世界で繰り広げられているスクールアイドルの物語。ラブライブ!を目指すだけじゃないと気付かせてくれたこと。今まで当てられなかった場所に当たった光の先にいたのが虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会なのかもしれない。
*CHASE!とDIVE!*
過去記事で僕はCHASE!の「君」は中川菜々なのではないかという一つの推測を立てた。
初めて出会ったスクールアイドルの輝き。そこから生まれた菜々の大好き。
菜々の大好きは次第に優木せつ菜を生み、優木せつ菜の大好きになった。
ケジメとして最後に披露したのがCHASE!だった理由は、自分が大好きというものに出会えた。それはあなたにもきっと見つかる。だから、CHASE!は大好きの叫び。誰かにとっての始まりになってほしいというせつ菜の願いを遺言のように残したかったから「最後」に相応しいと考えた。
菜々とせつ菜が存在していたら、二つの存在でも頼れるのは自分だけ。だから最終的にに一人になった結果の曲とも捉えられるかもしれない。
でも侑は最後じゃなくて始まりだったら最高だったはずという意見。
それは、せつ菜が伝えたかった「誰かの始まりになってほしいという願い」を受け取った張本人だからこそ。
もしせつ菜がその願いを込めてCHASE!を披露したのなら、せつ菜としては本望であって、それ以上を望むことはきっとない。だからいい幕引きだったんじゃないかと言えたのかもしれない。
そして披露されたDIVE!
これは新生優木せつ菜誕生の号砲とも言える曲。紛れもなく「優木せつ菜の曲」
”私だけの光 放ちたい”
それこそが優木せつ菜自身の持つスクールアイドルの大好き。放つことで誰に届くか分からないけど伝えたい思いがある。
葛藤。悩み。それを乗り越えた先に芽生えた新たな熱い鼓動と胸の熱さ。
せつ菜らしい熱さ全開の曲。本当に大好きだ。
僕の中ではMELODYが脳裏をよぎった瞬間も多々あった。
同好会といういちばん好きな場所。差し込んだ光。
全ては優木せつ菜の成長を歌っている曲でありメッセージなんだろう。
でも、どれも大好きだ。せつ菜の気持ちがこれだけ込められているのだから。
*クロージング*
今回のタイトル「V.I.P」
シドの13枚目のシングルから引っ張ってきました。
これからの虹ヶ咲にとっても大きな重要な回だったからこそだし、この物語を通して歌詞がぴったりだったのでこのタイトルにしました。
大好きを叫ぶ。これほど自分に合うタイトルは無いなぁと思いました。
3話の感想だけで終わるかと思ったけど、せつ菜ちゃんの新曲のタイトルを見た瞬間に「V.I.P」の歌詞が浮かんできました。
なんか、自分の大好きな作品と大好きな曲が繋がった時の感覚って楽しくないですか?
僕はそれが大好きなので、よくラブライブ!と好きなアーティストの曲を繋げて聴いてみたりとか「実質〇〇」と言った究極の四捨五入を嗜んだりしてます。
それくらい、自分の大好きがたくさんあるってとっても楽しいなって。
そのほうが…誰かの大好きを受け入れやすいのかな。とも思いますね。
今回の3話の感想。冒頭にも述べましたが、書く以前に感情を吐き出すのが大変でした。
頭の中で全然整理がつかなくて…持てる力を出し切ったつもりです。
大好きを発信することはできても、誰かの大好きを否定したり潰したり蔑ろにしているのではないか…
この3話で気付けたことは、自分があるべき姿でした。それはせつ菜ちゃんのキズナエピソードなどを通しても感じていたものですが、この3話で改めて「誰かの大好きを蔑ろにしない」ことの大切さを学びました。
特に近しい関係の人たちの話とか好きの熱はもっともっと吸収したいなって思いましたね。聞いてると新しい発見につながるし、話してる側も嬉しくなるし楽しくなる。とっても良好な関係を構築する上での大切なことなんじゃないかって思います。
歩夢ちゃん推しでありせつ菜ちゃん推しである自分が、こうして1話と3話で使うエネルギーの違いや考え方の違いから、応援している2人でもアプローチが全然違ったなと改めて気付くことができました。
この2人に出会えて本当に良かった。
優木せつ菜ちゃんに出会えて本当に良かった。
優木せつ菜ちゃんが…優木せつ菜ちゃんで良かった。
心から思いました。
新たな虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会の始まり。せつ菜ちゃんにとって、大好きを無限大に広げ、大好きをたくさん吸収して、いつか。いつの日か大好きに溢れる世界を叶えるその日まで。
あなたの夢。どこまでも追いかけていきます。
その熱に、負けないくらい!